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紡ぎ織る日々

暮らしに寄り添う手紡ぎ手織りの作品づくり それを支える日々の暮らしをお伝えできたらうれしいです。

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「奇才ー江戸絵画の冒険者たちー」展

先日まで外出が恐ろしいと思っていたのに…昨日は、会合でJが出掛けると聞いた途端、じゃあ私も!という気分になった。来週火曜には新宿まで行く用事があり、その前に予行演習しておきたい気持ちもあったのだ。何しろ3か月ぶりの公共輸送機関利用だから。
行き慣れている東博は、まだ興味のある展示館、展示室が閉まっている。近代美術館のピーター・ドイグ展に行きたいと思ったが…残念なことに当日予約は出来ず、泣く泣く諦めた。
そうだ! お仲間から勧められていた特別展があったなぁ。
というわけで、替マスク、使い捨て手袋、消毒ジェルを持参して、3か月ぶりにメトロとJRに乗車。乗客は全員マスク装着。車内は、ターミナル駅の前後は乗客が若干増えるものの、概ね空いており殆ど座っていた。立って移動の際には、手摺棒や吊革には触れずにバランスを保つ。自粛期間中のコロナ太り対策で始めた筋トレが、こんなところで役立ったかも。ただし、換気で窓を開けているためか、車内(後述の美術館内も)の冷房が強め。すっかり凍えてしまった。次回からは、いつも以上に冷房対策をしなければ。
さて、伺ったのは江戸東京博物館で開催中の「奇才ー江戸絵画の冒険者たちー」展。


面白かった~。
昨年、東京都美術館で開催された「奇想の系譜展」で取り上げられた若冲、蕭白、蘆雪、其一、白隠、岩佐又兵衛、国芳、狩野山雪の8名に加え、宗達、光琳、応挙、大雅、蕪村、北斎、仙崖、暁斎など江戸絵画の有名どころ。そこに、これまで聞いたことのなかった地方の絵師たちを加えた35人の絵師たち。(コロナの影響で作品が届かず、残念ながら東京展では少し欠けているが…)
奇想と奇才は、何が違うのか?の問いに、「『奇想』は変わった非日常の空間をつくる人、(それに対して)『奇才』は新しい表現に挑む人」(を意識した。そうした意味で、)「応挙や光琳も入れた。」と北斎館館長の安村氏が語っていらした。またこれまであまり知られていなかった地方の絵師たちを多く選んだ理由については、「(彼らを支える)地方のパトロンが育った豊かな時代を感じて欲しい」とも。
私の印象に残った作品を少しご紹介。
大阪の絵師、耳鳥斎(「にちょうさい」と読むそうだ。読めない~) はヘタウマと言うのだろうか。ユニークな地獄が幾つか描かれた「別世界巻」では、鬼が吸う煙草や煙草入れにされちゃう責め苦。あるいは、鬼に心太突きでところてんにされちゃったり…。 鬼に責められているのは気の毒だが、ユーモラスでつい笑ってしまう。 また別の作品、各月の行事を描いた「十二か月図」も、弥生の男雛と女雛が見つめ合っていたりして、クスッと笑える。
小布施の高井鴻山は、これまで北斎のパトロンで、小布施の屋台天井絵の額縁の天使の人…という認識だったが…(その額縁は、北斎が描いて下絵に鴻山が彩色したとのこと。) 
今回の展示で、高井鴻山が、とんでもなく奇想奇天烈な妖怪たちを生み出していたと知った。「妖怪図」では、とぼけたハシビロコウの様な妖怪がツチノコともモグラともつかぬ得体の知れない妖怪に跨っている。鴻山の頭の中は一体どのようになっていたのか疑いたくなるが…私塾を開設したりと地域のために尽くした一面もあったようだ。
オマケに、好きではなかったが気になった絵師を一人。文字絵による仏画を描いた、いや書いたというべき加藤信清。経文で構成された仏画といえば、東博の国宝室に展示される「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図」(長い名称!)が、私のスタンダード。しかし、信清の仏画は輪郭のみならず、衣などの面も淡い文字で埋めている。それらの仏画は寄進するために制作されたとのことで、労を厭わない時間の掛け方は、信仰心の為せる技なのだろう。ちなみに、これは実物を見てもよく分からないので、美術館へはスコープ必携。
開催も危ぶまれた「奇才展」は、今月21日まで。会場の制約で小品が多いが、見応え十分。しかし、この時期に遠出はと躊躇われる方は、ネット検索で奇才たちの作品の一部をご覧になることが可能。(便利な世の中だ~!)もしご興味おありでしたら、ぜひ目眩く江戸絵画の冒険者たちの世界の一部をネットでご覧ください。

| 未分類 | 18:54 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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| | 2020/06/14 09:07 | |

Re: 「奇才ー江戸絵画の冒険者たちー」展

れいこ様
早速ありがとうございます。
あのエントランス画像にもなっている「絵金」が、歌舞伎好きには見応えがあるようです。1枚の絵金には、歌舞伎に疎い私にも分かる作品に加えて別の作品も題材にされているとか。それが今回は4点も展示されていて、私には、少々こってり過ぎました。

| M | 2020/06/14 10:39 | URL |















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